群馬県太田市S邸 ~茶庭~

お客様との出会い

 この度、日頃より大変お世話になっている方からのご紹介で、S様とお会いすることができました。
ご紹介頂いた方の面目をつぶすことの無いよう精魂込めてつくりました。施主様をはじめ他業種の方々のご協力、また諸先輩方・仲間の応援に支えられ無事ここに完成いたしましたことをまずはじめに深謝申し上げます。
ありがとうございました。
  施主様は建設業を営んでおられたこともあり、建設及び造園土木の分野に通暁されている方で、作庭中には自らもユンボを運転し応援していただきました。ありがとうございました。

Before After

施工前

施工後

 施工前中央にある黒松は施主様が30代の頃に購入したという思い出の松。以前の住まいから引っ越ししてきたそうです。私どもが提案する茶庭のグランドライン(地面の高さ)からみると、深植えになってしまう位置にありました。そのため松を引上げ、少しでも高植えにし、根が呼吸できるようにする必要がありました。ここに移動するにあたり根を切断され、だいぶ負担のかかっている松。施主様の心配の声もありましたが、代表の作庭にかける思いを聞き入れて下さり、松の根を上げること承諾して下さいました。

黒松の底上げ

施主様が見守る中

たすきをかけるために
底穴を掘る

たすきをかける位置を
入念に決める

植栽向きを仲間と確認

 既に塀ができていたためクレーンの配置は持ち上げるのにギリギリの位置。慎重な巻上げの作業前、安全かつ松を最善な位置へ持っていくため皆で高さ向きの確認。この仲間に支えられ作庭志稲田があることを再確認する現場となりました。協力いただいた皆様ありがとうございました。
 お引渡し後、黒松が若芽を息吹かせてくれました。S様には今回の作業にあたり、過分なご理解とご協力いただき無事黒松の引上げができましたことを心より感謝申し上げます.

野点 ~nodate~

施工前

施工後

 野点が行われる芝庭。美しい芝生の整地は施主様自身で仕上げたものです。山頂にあるS邸は赤松の山に囲まれており、その雄大な景色を愉しめる野点が開かれそうです。

最後に

 このような現場を経験させていただいたうえ、施主様には多くのことを学ばせていただきました。技術的なことはもちろんですが、多くの経験談は生きた言葉として一つ一つが心に響くものでした。沢山いただいた言葉の一つに

   『仕事はお金のためにやるものでない、人のためにやるものだ』

 色々な意味でこの言葉を実感する現場となりました。手前勝手ではございますが、これからも続くお忙しい日々の中、この庭でひと時でも休まれ、施主様の目を癒す庭になってほしいと願っております。そんな思いを胸に今後の庭園管理を務めて参ります。

  『自信がなくてはならない。そのためには勉強が必要だ。俺もまだ勉強だ。』

 お引渡しの日にいただいたこの言葉を胸に、今後も日々精進します。
この度の作庭で、ご協力いただいた施主様及び関係各所の方々へ改めてお礼申し上げます。
ありがとうございました。