施主様との出会い =2022年=
弊社のHPをご覧になった施主様からお問い合わせをいただきました。
施主様のご要望
お父様から引継いだご自宅には、うっそうと仕立物の常緑樹が生い茂り、草取りも含め庭の管理が負担となってしまったとのこと。そこで、一度庭木を伐採し整理した施主様。しかし、殺風景になってしまった庭を眺めていると、お父様が庭を楽しんでいたことを想い返され寂しい気持ちになり、「自分でももう一度景色を楽しみたい。」「できるだけ負担なく管理ができる庭ができないか」とご相談をいただきました。また、「芝の法面をなんとかしたい」とのことでした。
弊社のご提案
①お父様が庭を眺めていた場所からの眺めを大切にした庭
②井戸水を利用し流れのある庭
③庭いじりが好きだったお父様が集めた庭石(石臼など)を再利用
④芝の法面は石積みで土留めを作り庭に高低差を作り空間に広がりを持たせる
⑤除草作業の軽減にバーク敷きと苔をご提案

今では貴重な石となりつつある岩舟石で土留

既存の庭石を利用して流れや飛石を
施工前:お父様が庭を眺めていた場所から
施工後:施主様が眺める庭へ
最後に
この度の作庭ご依頼、誠にありがとうございました。
お打合せを重ね、I様がお父様を想うお気持ちを感じました。その想いをこの庭に込めて、I様にとって心の安らぎの場となることを願い作庭させていただきました。お父様が集められた庭石、お父様が椅子に座って庭を眺めていた場所などを大切にしてご提案させていただきました。
今回既存の庭石をいかに活かすか・・・ということを重視しました。
弊社代表は、日頃より既存の物に新しい命を吹き込むということに意義を感じて作庭しております。感性とアイデアで価値を見出すことも私たち庭師の仕事だと考えています。お父様の庭石が表情を変えて庭に添えられています。この庭が施主様の笑顔につながっていれば幸いです。
今回、弊社の方ではこの『流れの庭』に大変好評いただいており、新しいお客様からも見学希望をいただいております。また、お庭見学でご協力いただくこともあるかと思いますが、庭園管理含めて今後ともどうぞよろしくお願いいたします。