大寒波襲来しております中、皆様いかがお過ごしですか。
午前中まで、ここ群馬のはずれ明和町は暖かな日差しに包まれておりましたが、
陽が陰り急に冷え込んでまいりました。弊社は本日より、休みなく年末の庭園管理に入ります。
お待ちいただきましたお客様方どうぞよろしくお願いいたします。
さて、暫らくぶりのブログになります。
kojiは年末の庭園管理に追われておりますのでmamiが担当いたします。
9月以降数件の作庭工事のご依頼をいただき、年内の工事が先週でお引渡しに至ったところでございます。
弊社の施工例を楽しみに待ってくださっている方々には、大変お待たせいたしました。
弊社のFacebookでは代表がリアルタイムで発信しておりますが、
こちらはずいぶん出遅れてしまいます ( ノД`)…
ただ、より詳細にお伝えできるよう努めますので時々お立ち寄りくださいませ。
高崎市 K邸 丘の上の眺望 =2020年10月作庭=
施主様との出会い
当ホームページをご覧になり植栽のご相談ということで直接お電話いただきました。
その相談というのは、現在すでに業者さんに外構をお願いしているが、山を削った急斜面で地が固く植栽(高木)はできないと断られてしまった。しかし、この住宅街は景観をとても大切にしており、必ず植木を数本植えることが条件となっているとのこと。
とても困っているご様子でした。
『木を植えたいのに植えられない!』
そのような相談受けずにはいられません!
ただ、業者さんが断るほどの敷地。想像もできず、安易にできます!とも言えず・・・
ひとまず現地を確認してから判断させていただくことになりました。
グリーンヒル高崎
グリーンヒル高崎 という丘の上にある住宅街。
伺ってみるとそこには 美しい街並み が広がっていました。エリアに入ると別世界。
どちらのお宅にもきれいに管理された庭があり、住民の景観への意識の高さを感じました。
家と家の間に塀などの隔たりがないので庭が繋がり、より景観の美しさを引き立てていました。
また、それがコミュニティーの温かさを生み出していて、居心地の良い空間をエリア全体から感じられる場所でした。
そんなエリアの一角にK様のお宅はありました。
『この眺望が決め手でした。』と、うなずけるリビングからの景色
弊社の植栽ご提案
写真からも窺えるように敷地内はかなりの急斜面。弊社でも経験したことのない斜面でした。
しかし、ここはもともと山であった場所。
写真にあるように既存樹も生育している。
母屋裏には山が残っていたので、山の植生を観察しながら植栽のご提案をさせていただくこととなりました。
ただ今回の植栽には問題点がありました。
それは、
重機を使用できない
希望の植栽エリアは限られたスペース
植栽エリアはコンクリートに覆われており、植物に適した土壌環境ではない。
という点。この問題をクリアするご提案をさせていただきました。
Before After
施工前
駐車場上 奥行30㎝の植栽エリア
施工後
リビング前に広がるハイウッドデッキからの眺めを意識した植栽を提案させていただきました。デッキ下は砕石で圧縮されており、植栽スペースは奥行およそ30㎝ほど・・・ ここに高木植栽は非常に厳しい状況です。さらにコンクリートで覆われており、植栽したとしてもその後の育成が心配な場所です。もとは山だったこの場所ですが、山にもそれぞれ特徴があります。腐葉土が積み重なったふわふわした場所もあれば、掘ってすぐに岩盤にあたる場所も。ここは後者、家を建てられるほど頑丈な山でした
重機を使えないので今回は手掘り・・・。非常に固い地盤で困難な作業となりました。外構業者さんが植栽を断ったのも頷けます。
植栽スペースが限られているので、根の大きさにも限度がありました。
高木ともなれば高さや葉張りに比例して根も大きくなります。
そんな条件に見合う植木を探すことから始まりました。
そして今回は、この場所に水脈を施工させていただました。
水脈
水脈の施工方法については参考動画: https://youtu.be/zSqYIAFb90gをご覧ください。
竪穴掘削
およそ3m程下の水抜き穴へ
水抜き穴からの排水を確認
お打合せの時期は2020年長雨の時期でした。大雨の日にこの擁壁の上一面に水が溜まり納まりきらない水は泥水となって擁壁を超え駐車場をはじめ路面まで泥が流れてしまったとのこと・・・ このお話を聞き、急斜面の雨水処理が必要と考えました。もともと庭は敷地の排水処理に重要な役割を持っています。今回、擁壁に設置されている水抜き穴と水溜まりとなった植栽エリアとを水脈で繋げることで排水の機能を高めました。
最後に
この度のご依頼誠にありがとうございました。
「木々を見上げながら階段を上るのが本当に楽しいです。働く意欲が圧倒的に高まります!」
施主様からこの様な言葉をいただいて、心が熱くなり感動と喜びをもいただきました。
私どもこそ、この言葉に働く意欲が高まりました!
お子様が上り具合を確認中^^
最後に階段のご注文をいただきありがとうございました
日頃『 NO!(できない)』とは言わないことを心がけている弊社代表は、
今回こちらの現地確認をした時その場で簡単に『植栽できますよ^^』と。
今回はそもそも不可能ではなかったので、すぐにご提案させていただくことになりましたが、
もし、ご希望に添えない状況だったとしたら代表はどうしたでしょうか・・・?
私は思います。
きっと経験と知恵を絞りより良い代替え案を考えることを楽しむだろう。と
難しいこと。困難なこと。この壁に何度も挑戦してきました。
その挑戦を楽しむ代表の横で不安と戦う私。
若いころはこの不安に打ちのめされそうでした。
しかし、経験と結果を肌で感じるようになり、
いつしか この人はやってくれる!という期待に変わりました。
2020年の冬 。また新たな挑戦に挑みます。
今回の気持ちは不安ではなく、どれだけ多くの人の笑顔が見られるか・・・
そんな楽しみを胸にその挑戦の準備に取り掛かりました。
しかし、この挑戦によって現在お打合せや施工中のお客様にはお待ちいただくことになりました。
ご理解いただき、暖かく見守ってくださいました皆様に心より感謝申し上げます。
この冬の挑戦は準備出来次第、施工例『展示の庭』にてお伝えしたいと思っております!
どうぞまたお立ち寄りくださいませ(*^^*)
本格的な冬が始まります。みなさまどうぞご自愛くださいませ。
mami